3月某日、ノバセルの新オフィスで開催された移転記念イベントにて、「マーケティング領域におけるAIの活用」をテーマとしたトークセッションが行われました。
小林製薬株式会社 DX本部 本部長の石戸亮氏をゲストに迎え、ノバセル株式会社 CEO 田部正樹との対談形式で、最新のAIトランスフォーメーション(AX)の潮流と、それに伴うマーケティング業務の進化について、両社の取り組みが紹介されました。
セッション前半では、ノバセル代表の田部が登壇。「マーケティングにおける“人の仕事”とは何か?」という問いを皮切りに、AI導入によって変わりつつある働き方への見解を語りました。
これまで“分析”や“レポーティング”といった定型業務に多くの時間が割かれていたマーケティング業務。ノバセルではこれらを自動化し、より戦略設計やブランドづくりといった創造的な領域に人が集中できるよう、生成AIを積極的に組み込んでいます。
田部は「AIは意思決定を代替するものではないが、“思考の起点”として非常に有用」と述べ、AIと人が共に考えるスタイルへの転換を強調しました。「AIによって“人間が本来やるべき仕事”に立ち返ることができる」という考え方のもと、ノバセルではこうしたシステムを様々な場面に応用させ、AIとマーケターの共創による業務の進化を推進しています。
あわせてノバセルでは、「AIによる生産性の最大化」を目的とした実装支援も行っています。AIエンジニアの派遣によるワークフロー構築、オンライン・オフライン統合のマーケティングデータ基盤整備、広告運用・バイイング業務の内製化支援など、組織のAIトランスフォーメーション(AX)を支える多角的なサポート体制を提供しています。
続いて登壇したのは、小林製薬 DX 本部 本部長の石戸亮氏。製薬業界という制約の多い業種において、AIを“使える技術”としてどのように現場に実装し、組織全体に根づかせていくか。その挑戦について具体的な取り組みが紹介されました。
石戸氏はまず、「AIを活用するうえで大前提となるのは、専門的な知識を持った人がどのようにAIにインプットするか」だと語ります。
AIは万能ではなく、適切な前提や指示があってこそ力を発揮するーー。たとえばファシリテーションや人事評価のような領域でも、人がもつ暗黙知や観察力と組み合わせることで初めて有効に活用できるといいます。
また、そのためには必要に応じたトレーニングなども取り入れながら、「AIを動かす人」の専門知識の向上を図ることも重要な要素であると付け加えました。
石戸氏は「AIは、属人的だった業務を標準化するためのパートナーになり得る」と語り、今後も現場に寄り添う形で段階的に導入を進めていく意向を示しました。
セッションの最後には、両者から「AIによって業務は変わるが、人の本質的な価値は変わらない」という共通したメッセージが伝えられました。
ノバセルは、誰でも高度な判断ができる“マーケティングAIパートナー”の構築に挑戦し、小林製薬は日々の業務の中でAIを「自然に使える存在」へと根づかせていこうとしています。
AIを単なる効率化ツールにとどめず、戦略・創造・判断といった“人の力”を引き出すための武器として活用する両社の姿勢は、まさにマーケティングAXの最前線そのものです。
ノバセルでは、AIを活用したマーケティング支援を積極的に行っています。具体的な取り組みにご興味のある方は、是非お気軽にお問い合わせください。