ますます勢いを増すキャッチアップ配信(キャッチアップ放送)サービス。ドラマやバラエティを中心に、テレビ放送直後にインターネットを通じて一定期間テレビ番組を無料オンデマンド配信するサービスで、TVerやParaviなどが代表例です。「見逃し配信」という言葉の方が身近かもしれません。特にTVerの動画再生数は急増しており、新たなテレビコンテンツの視聴方法として今後さらなる広がりが期待できます。TVerの大躍進の要因は、インターネットやスマートフォンの普及によるデバイスシフトだといわれています。とくに、コネクテッドTVの視聴数は著しく増加しています。CTVはコネクテッドTVの略称で、インターネットに接続されたテレビ端末を指します。本記事では、広告主の視点から急成長を遂げているキャッチアップ配信について詳しく解説します。広告主として知っておくべきキャッチアップ配信のCMの特徴、メリット・デメリットも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
はじめに、キャッチアップ配信の特徴を3つ紹介します。
無料オンデマンド配信の中には、AbemaTVやGYAOのように、オリジナルコンテンツを作成しているところもありますが、これらはキャッチアップ配信(見逃し配信)ではありません。
上記、3つの特徴をふまえて、キャッチアップ配信へCMを出稿するメリット・デメリットを紹介します。
キャッチアップ配信CMのメリットは、下記の3つです。
ひとつずつ詳しく解説します。
キャッチアップ配信は、テレビ番組の見逃し配信です。地上波で流れているテレビ番組と同じものを流しているため、コンテンツの質がある程度担保されています。地上波番組のテレビCM出稿には多額の費用がかかりますが、キャッチアップ配信であれば比較的安価で出稿可能です。
通常のテレビCMの場合は、番組や放送局、または時間帯や地域などを選択して出稿します。キャッチアップ配信の予約型広告は番組や放送局という選択肢に加えて、ドラマやアニメなどのジャンルを指定可能です。ジャンル選択の場合は、放送局をまたいで出稿することもできます。
予約型広告とノバセルが提供する運用型広告の違いを知りたい方は、「TVCMの種類」のページもぜひご覧ください。
①と関連しますが、キャッチアップ配信ではテレビ番組をそのまま流しているため、CMを最後まで見てもらいやすいというメリットがあります。
TVerなどのキャッチアップ配信サービスでは、CMをスキップできないよう設定しています。実際のテレビ放送と同じタイミング(冒頭のプレロール、途中のミッドロール、最後のポストロール)でスキップできないCMが流れるため、視聴者も違和感なく受け入れられるのかもしれません。
キャッチアップ配信CMのデメリットは、下記の2つです。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
キャッチアップ配信サービスを使うのは、日頃からテレビを見て、情報を得ている層です。テレビに興味がなければ、見逃し配信にも興味を抱かないでしょう。そのため、自然とキャッチアップ配信CMのターゲットはテレビCMと同じ層になります。
つまり、キャッチアップ配信CMに出稿することにより、テレビを見ない層へのアプローチは難しいということです。
キャッチアップ配信サービスで流れているテレビ番組は、放送局で制作されたものです。YouTubeなどの動画配信サービスと比べて規制が多いため、コンテンツの幅が狭いと感じられることもあるようです。
一方で、厳格な規制のもと、放送局で制作されたコンテンツは質が高いものともいえます。PRしたい商材やサービスによって、キャッチアップ配信CMやYouTube広告を使い分けましょう。
現在急成長中のキャッチアップ配信は、今後テレビ業界、広告業界にどのような影響を与えていくのでしょうか。本記事では、4つ紹介します。
ひとつずつ具体的に解説します。
キャッチアップ配信サービスの広がりで、インターネット上に違法にアップロードされる動画の数が減ることが期待されています。違法動画の再生回数が増えるほど、多額の費用をかけて番組を制作したコンテンツホルダーのモチベーションが下がり、次回作へ投資できる金額も減ってしまいます。このような負のループを防ぐためにも、キャッチアップ配信は効果的なのです。公式が無料で配信している動画を、わざわざ危ない違法サイトで見ようと思う視聴者はいないでしょう。
もともと、テレビは独立したコンテンツでした。しかし、現在はパソコンやスマートフォンの利用率の増加に伴い、インターネット上で動画を見る人が増えています。こうした状況に対応していかなければ、テレビ業界は衰退してしまいます。YouTubeやNetflixなどの動画サービスが幅をきかせるようになった今、キャッチアップ配信はテレビが生き残るための手段のひとつなのです。さまざまなデバイスでテレビ番組を手軽に視聴できるようになったことを受けて、テレビ番組を見逃した層だけでなく、テレビ離れした層へのアプローチもできるようになりました。また、テレビにもともと興味がなく、スマートフォンでしか動画を見ない若年層へのアプローチも可能になってきています。
テレビ番組のインターネット進出という面ばかりがとらえられがちなキャッチアップ配信ですが、テレビへの回帰も大きな目的としています。たとえば、ドラマの1話をTVerで見て、続きが気になって2話目からはリアルタイム配信を見るなどです。また、キャッチアップ配信から有料コンテンツへの誘導も効果的といわれています。過去に放送したドラマの最初の3話だけをキャッチアップ配信で無料提供し、4話目以降は放送局独自の有料オンデマンドサービスで配信するといった例が挙げられます。
キャッチアップ配信広告は、従来のテレビCMの良いところを取り入れた新しいタイプの広告です。キャッチアップ配信で広告が入るタイミングはテレビCMと同じく、冒頭のプレロール、途中のミッドロール、最後のポストロールのため、視聴者に与える違和感が少ないと言われています。また、TVerなどのサービスではテレビと同様、CMをスキップできない設定にしており、視聴完了率の高さと嫌悪感の低減を同時に達成しました。多くのキャッチアップ配信サービスでは、初回視聴前に会員登録やアンケートを行い、視聴者の細かいデータ収集を行っています。従来のテレビCMではターゲティングが難しいとされてきましたが、キャッチアップ配信広告では収集したデータをもとに、より精度の高いターゲティングが可能になりました。今後さらに細かなターゲティングが可能になることが期待できます。キャッチアップ配信広告に対する視聴者の嫌悪感を取り除き、視聴完了率を高めたいなら、ぜひノバセルにご相談ください。ノバセルの提供する分析ツール「ノバセルアナリティクス」を用いて効果の出るテレビCMを明確化し、 より費用対効果の高い広告を出稿できるよう、お手伝いいたします。ノバセルアナリティクスについて、詳しく知りたい方はこちらの「効果測定」のページもぜひご覧ください。
キャッチアップ配信は、これからも成長が期待されているサービスです。テレビコンテンツの良さを活かした効果的な広告出稿も可能なため、新たな広告市場として注目を集めています。運用型テレビCMの制作実績を活かし、ノバセルではキャッチアップ配信広告もワンストップでサポートしています。自社ツール「ノバセルアナリティクス」を用いた正確な効果測定で、費用対効果の高いCMをご提案します。キャッチアップ配信広告の出稿をご検討の場合は、ぜひノバセルまでお問い合わせください。